活動実績

文化的自然環境はどうして守るか「一休寺裏山問題を考える」

  「一休さん」という愛称は「日本人の忘れもの」を呼び起こします。そこはかとない郷愁を感じさせ、明るく利発な少年像がイメージされます。
  私たちのまちは「一休さん」が晩年の25年間を過ごしたゆかりの地です。辿り着いた安住の地であり、こよなく愛した土地です。 今を生きる人々の手で、まちづくりの中に甦(よみがえ)らせようと昭和57年にたちあげたのが一休酬恩会です。
  しかし、現在、一休さんが愛した一休寺の“文化的自然環境”をどう守るのかという問題に直面しております。一休寺の借景はひとたび失えば二度と帰って来ることはない観光資源であり守るべき自然環境ですが、近年一休寺裏山の開発が進んでおり、消失の危機に瀕しています。
  平成19年より環境保全の署名活動を行い、20年には景観保存の請願、21年には市街化調整区域への逆線引きを提案し、22年には裏山開発許可の取り消しを求めて活動をしてまいりましたが、現在の法律ではなし崩し的開発を防ぐことは難しいと判断いたしました。
  我々の残された手段として、一休禅師の愛したこの歴史的景観を守るべく、景観保全団体を目指し、土地を基金によって買い取ることで保全を目指す「景観買取り基金」を設立致しました。
 皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。

景観買取基金はこちら

ナショナル・トラスト 「一休寺裏山を開発から守る会」始動 (H.23年〜)

1月12日〜15日付付各紙での報道「一休寺の景観守ろう」「裏山買取募金開始」

環境保全を目的とした署名活動(H.19年〜)

3月27日付各紙での報道「一休寺の景観保全を目的とした署名活動展開」
6月1日付各紙での報道「京田辺市に行政指導を要望」
6月31日付各紙での報道「京田辺市長及び京田辺市議会議長に14,559名の署名簿を提出」

環境保全を目的とした署名活動(H.19年〜)

 

「一休寺周辺の景観保存についての請願」及び「市街化調整区域への逆線引き」提案

H22年2月13日付各紙での報道「一休寺の景観保全を目的とした都市計画案を提案」
H22年3月27日付各紙での報道「一休寺裏山の開発許可取り消し求める審査請求」
H22年6月6日付各紙での報道「一休寺景観論争、ナショナルトラストによる景観買取基金設立を検討」
H22年7月30日付各紙での報道「一休酬恩会ナショナルトラスト運動の実施」

環境保全を目的とした署名活動(H.19年〜)

 

 

景観キープへ裏山トラスト

 

京田辺・一休寺 宅地開発と攻防  (毎日新聞:平成22年7月30日)

一休禅師が晩年を過ごしたことで知られる酬恩庵一休寺(京都府京田辺市薪)で、周囲で進む宅地開発による景観問題が浮上。関係者らでつくるNPO法人「一休酬恩会」(田宮宏悦理事長、135人)は寺の南西側、南側の山林約3.5ヘクタールの購入費約10億円を全国に募るナショナルトラスト運動の実施を決め、募金を呼びかけるホームページの作成に乗り出した。

一休寺周辺は開発可能な市街化区域で、今は境内から宅地は見えない状況だが、寺の背後にあたる丘陵地の宅地造成が続いている。

酬恩庵一休寺は臨済宗大徳寺派の寺院で、13世紀末の創建。一休禅師が15世紀に再興した。木造一休和尚坐像、本堂などが重要文化財に指定されている。

   
一休さん知恵をかして

京都 ゆかりの寺 景観論争  (朝日新聞:平成22年6月6日)

酬恩庵「一休寺」が裏山の宅地開発問題で揺れている。一部で開発が進み、市民らで作るNPO法人は「一休さんの寺の景観を守れ」と賛同者を募って土地の買い取りも検討している。約5年前、寺の西側の約1万平方bを京都市伏見区の業者が造成し、住宅約40戸を建てた。昨年6月には府山城北土木事務所がさらに約7300平方メートルに許可を出した。
寺はこれまでに周辺の約1万7千平方メートルを購入。NPO法人「一休酬恩会」も1万5千人の署名を集めて京田辺市と市議会に提出するなどしてきた。
市は、地権者の権利の制限に慎重で、「寺の所有地に従気を増やせば景観にほとんど影響はない」との見解を示した。
酬恩会の牧草弘師副理事長によると、土地の買い取りには数億円が必要といい、全国から資金を寄せてもらう「ナショナルトラスト」方式を検討している。